九州支部では、九州地方整備局 九州女性技術者の会(九WE会)と初の合同現場見学会を開催しました。
見学先は、世界遺産「三重津海軍所跡」から始まり,有明海沿岸道路の地盤改良工事,既存橋梁紹介と盛りだくさんの一日となりました。
この見学会を開催するにあたり、ご協力を賜りました、九州地方整備局 九州女性技術者の会(九WE会)様、有明海沿岸国道事務所様にこの場を借りて感謝申し上げます。
開催概要
- 日時:2025年1月24日(金) 14:00~17:00
- 開催場所:福岡県柳川市~佐賀県佐賀市
- 参加人数:正会員8名 九州女性技術者の会12名
開催の様子
1. 佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館
はじめに,「佐野常民と三重津海軍所跡の歴史観」を見学しました。
2015年「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として登録された「三重津海軍所跡」は,幕末期に佐賀藩が設立した海軍施設です。
当時の土木技術を用いて造られたドライドックの一部を再現した原寸大模型の前で説明を受けました。
当時の訓練の様子や,有明海特有の干満差を利用したドック入りを迫力のある大型スクリーン映像で学びました。
2. 有明早津江川大橋
記念館の展望室からは,三重津海軍所跡と有明海沿岸道路の「有明早津江川大橋」を一望することができます。ここで有明早津江川大橋について説明を受けました。
有明早津江川大橋は,鋼4径間連続中路アーチ橋で2022年に完成しました。世界遺産に近接することもあり,橋脚を低くし圧迫感の軽減や,ケーブルの配置,塗装色など周辺環境との調和を意識したデザインになっています。張り出しは5mあり橋梁の中でも最大級です。
多様な角度で走行車両から眺めることができるよう、アーチをクラウン形状とする工夫もなされています。(デザイン面と構造技術面の間で大変だったとか…)
3. 地盤改良工事
次に,福富地区改良(1工区)工事の現場を見学しました。有明海沿岸地域は特有の軟弱地盤が広がっています。この特性を踏まえた施工の検討方法,ICT施工を行うなどの工夫について学びました。
4. 質疑応答
見学会終了後は,事業の概要やその他の橋梁の説明を受け、有明早津江大橋以外の橋梁も、それぞれ地域特性に応じた工夫がなされていることを学びました。熊本・福岡・佐賀を繋ぐ有明海沿岸道路の完成が楽しみです。
5. さいごに
どの行程でも興味深い内容ばかりで、時間が経つのがあっという間に感じるほどでした。
見学会終了後は、懇親会を開催しました。この業務についていた際の苦労話や、公私問わず多くの話題で盛り上がりました。
ぜひまたご一緒させていただければと思います。
[Last updated on 2025-03-06]