北海道支部では、この度、「2024年度 現場見学会」を開催しました。
本イベントでは、北海道新幹線の新函館北斗駅-新八雲駅(仮称)間において建設中の渡島トンネル(台場山工区)の見学を行いました。
開催報告
- 日 時:現場見学会 2024年10月11日(金)13時~16時、懇親会 18時~
- 会 場:現場見学会 北海道北斗市
懇親会 北海道函館市 - 主 催:(一社)土木技術者女性の会 北海道支部
- 参加人数:正会員10名
開催の様子、関連ファイル
- 開催報告(会員限定版)(PDF 405KB)
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北海道新幹線は、2031年春に新函館北斗駅-札幌駅間の開業が予定されており、その中でも渡島トンネルは、普通鉄道の国内最長の陸上トンネルとなる予定です。今回は、渡島トンネル(台場山工区)の見学会を実施しました。
はじめに、工事事務所にて工事概要を説明いただきました。本工事では、山岳トンネル工事として標準的なNATM工法を採用しています。掘削の開始当初は順調に進んでいたそうですが、途中から「スメクタイト」と呼ばれる膨張性粘土鉱物を多く含む地盤に当たり工事が難航し、その後も突発湧水発生など苦労の絶えない現場で、補助工法などで地盤を改良しながら慎重に掘削を進めているとのことです。
次に、現場に移動し工事の見学を行いました。
トンネルの坑内途中まで乗用車で移動し、その後徒歩で移動しました。トンネル壁沿いには切羽部から抗口まで続くベルトコンベアーがありました。何のための設備がわかりませんでしたが、掘り出した掘削したずり(土砂)を運ぶための設備でした。
また、坑内は大型車の転回Uターンが出来ないため、向きを変える転回台(ターンテーブル)がありました。その他にも、地山に穴をあける機械(ドリルジャンボ)やコンクリート吹付機など、山岳トンネル現場特有の珍しい重機も見る事ができました。トンネルの変状およびその対策があちこちで見られるなど、作業の過酷さやスケールの大きさに参加者一同驚嘆しました。
新幹線の札幌延伸に関してはトンネル区間が多く、軟弱地盤や逆に強固な岩盤に苦労されている工事現場もあるようです。
このような困難な現場で得られた知見は今後の役に経ちますので、学会などでの発表を期待しております。また、安全第一で到達されますことを、参加者一同、願っています。
現場見学の後は、懇親会へ。函館らしい食材をいただきながら、意見交換を行い、会員同士の親睦を深めることができました。
この見学会を開催するにあたり、多大なるご協力を賜りました西松・植木・中山・戸沼岩崎 北海道新幹線、渡島トンネル(台場山) 特定建設工事共同企業体の皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。
[Last updated on 2025-01-06]